NHK 東日本大震災 あの日から7年 津波のまち田老の記憶 震災遺構360VRアーカイブ

NHK 東日本大震災特設サイト 「NHK 東日本大震災 あの日から7年」にて、「津波のまち田老の記憶 震災遺構360VRアーカイブ」を制作しました。

2014年からお手伝いさせて頂いている田老地区の取材では、「世界最大級の防潮堤」を擁しながらも、東日本大震災の津波によって壊滅した「田老地区」の復興を、「VRで定点観測」していくというのがテーマになっています。撮影は2015年・2016年に続き、今年で3年目になります。

田老漁港の朝

震災から7年。2018年2月の撮影時には、道の駅たろうの産直市場や観光ステーションがオープンしていました。住民のみなさんの高台への移住も進み、住宅団地には多くの家が建ち並んでいます。建設中の新しい防潮堤も、2018年内には完成の見通しとのこと。今年度のサイトでは、1年前・2年前に撮影したVR画像との比較により、復興の姿が感じられるようにしています。

建設中の防潮堤

今年度はまた、資料映像や取材に基づいたショートドキュメントを整理し直して、多数掲載しています。VRで田老のまちの中を歩きながら、その場所に関する説明や関連するコンテンツを確認することができます。津波の歴史や、災害時の記録映像など、当サイトでしか見られない貴重な映像ばかりです。

田老の津波の歴史をまとめた資料映像

わかめ加工場にはVRで見学もできる。震災から7年目、ようやく「わかめの色が元に戻った」という

被災した方々が「復興した」と言えるようになるには、まだまだ長い時間がかかると思います。新しい防潮堤はこれまでよりも数メートル高いものとなり、街から見える景色も随分と変わってしまいます。復興が進んでも、街が元どおりになるわけではありません。

それでも毎年少しずつ良いことがあって、新しい建物ができて、街の機能が回復していく様子は、見ていてとても嬉しいことです。田老のまちのこれからを、多くの方と一緒に見守っていけるように、これからも微力ながらお手伝いさせて頂ければと思います。