小田原城でおもう「城とVR・AR・WEB」のこと


真鶴からの帰り、深夜になったので車の中で一泊して翌日小田原城へ行ってきました。見事な快晴。青空をバックに漆喰が眩しいほど映えていました。

憎たらしいほど男前に見えました。

私は城については素人ですが、なにやら小田原城は特別な城だと聞いたことがあります。日本の世に数多くの城はあれど、小田原城ほど城マニアの心を揺さぶる城はないのだと、何かの漫画で読んだ気もします。心揺さぶる小田原城の魅力というのは、全体のシルエットのことなのか、細かい装飾のことなのか、建築様式に関することなのか、戦に対する設計についてのことなのか。おそらく知るほどにもっと知りたくなるような秘密が、小田原城には隠されているのだと思います。

どこから撮ってもかっこいい。

洋の東西を問わず城というものは、どの角度からどういう風に見ても、見栄え良く見えます。 そしてその見栄えを誇張するような建築技術が随所に施されているそうです。掘の斜面の角度や、屋根のカーブ、各階層の大きさの比率は、人の遠近感を錯覚させ、城をより巨大に見せるために計算し尽くされているのだと聞いたことがあります。そんなことを思い出しながら、気がつけば夢中で写真を撮っていました。

少し角度を変えるだけで、別のものに見えなくもないから不思議です。

以前、熊本市内でお仕事させて頂いた際、同時期に別の現場では震災前の熊本城をVR化するというプロジェクトが走っていました。そういえば「VR x 城」や「AR x 城」というテーマは、話題として比較的よく聞きます。「建築を見せる」のに、360度VRやCGは相性が良いと思います。それ以上に、「在りし日の風景をARやVRで再現する」という取り組みは、人の好奇心を刺激するのだと思います。「かつてのXX城をVRで再現!」、「スマホをかざすと、XX城がARで蘇る!」なんて聞いたらワクワクしますよね。

人がお金を払ってでも時間をかけてでも、その場所に行って見たい、さらには何度も行って見たいと思うまでには、何段階かあると思います。最初のとっかかりはまず目を引くことなので、インパクトが大事になります。WEBにしろ映像にしろVRにしろ、その良さを強調するようなものを、ひとめで印象に残るように伝えるのが大事です。そして次に、もう一歩踏み込んで知りたいと思ったときには、文章が有効です。WEBページなどでもう少し詳しい情報を提供します。ここで心を掴まれた一部のユーザは、現地に来てくれたり、インターネットで検索したり、図書館の本を読むかもしれません。この段階まで来て好奇心に火がついた人に対して、さらにその好奇心を刺激したり、そのボルテージを維持してあげられるような情報提供を、WEBコンテンツやAR・VRで提供できないかといつも考えています。インパクトだけでなく、見れば見るほど知りたくなるような。使えば使うほど、くせになるような。

学術研究や技術開発の何歩か手前くらいまで近づいたWEBコンテンツが、もっと増えたらどんなに盛り上がるだろうかと思います。

梅の花が咲き始めていました。春間近。

ところで小田原城に関連したARやVRのコンテンツがないだろうかと調べてみたところ、ありました。面白そうなことをしている方たちが、いらっしゃいました。「バーチャル小田和城」。小田原城近辺をCGで再現し、アバターを使って街を歩けるそうです。実際の観光とVR体験をセットで考えるという取り組みのようです。継続的にサービス提供できれば、リピーターも増えて様々な企画に発展しそうですね。